森川すいめいが歩く自殺少ない地域 松浦理英子
淡い人間関係にある親切
自殺発生率の低い地域があると聞けば、どんな土地柄を想像するだろうか。
精神科医の森川すいめい氏は「ものすごく優しいひとたちがお互いを気にしあっている癒(いや)しの空間」を思い浮かべたそうだが、同じようなイメージを抱く人も多いのではないか。
ところが岡檀氏の調査によると、自殺の少ない地域では、人間関係はそのように緊密ではないのだという。隣近所とのつき合いは挨拶や立ち話程度なのだと。
2024年7月6日 日本経済新聞
自殺発生率の高いところは、孤独を感じやすい、人間関係が希薄なところと思いがちですが、実際はそうではなさそう、ということらしいです。
むしろ、自殺の多い地域の方が人間関係は緊密らしい。
同上
これは、なんとなくそうだろうな、とは感じます。
孤独を感じるのは、むしろ、みんなが仲良くしているのに、自分だけが阻害されていると感じる時ではないでしょうか。誰もいない、自分1人しかいない離れ小島にいたら、孤独を感じることはむしろ少ないような気がします。
田舎ほど、村八分というものが残っていると耳にします。田舎暮らしに憧れて移住しても失敗する方もいます。
「移住者心得」というものを作成してニュースになったところもあります。
移住者心得「衝撃受けた」「優しさ感じた」…批判も肯定も 福井県池田町の「七か条」に意見次々
福井県池田町の広報誌に掲載された移住者の心得「池田暮らしの七か条」について、2月9日付の福井新聞で報じた後、本紙の調査報道「ふくい特報班」(通称・ふく特)に反響が続いている。「衝撃を受けた」「残念」と批判的な声が上がる一方、「池田町に限らない」「本音を言い当てている」などと肯定的な意見も寄せられている。
批判的な指摘は「都会風」「品定め」といった文言と、町の広報誌に掲載された点に集中した。数年前に関東から県内に移住したという投稿者は「どうして温かく受け入れる言葉を選べないのか。優しい県民もたくさんいるのに非常に残念」。別の投稿者は「衝撃を受けた。公に発行される前に疑問に思い、止めようとする人はいなかったのか」と疑問を呈した。「池田で暮らす移住者の気持ちを考えると、とてもつらい」とおもんぱかる声もあった。
2023年2月15日 福井新聞
確かに、非常識な人が来る場合もあります。今まで平穏に過ごしていたのに、よそ者が来て、しきたりなどを無視して好き勝手されたら、いい気持ちがしないというのもあると思います。
このような土地で村八分になったら、出て行くしかないでしょうね。これは学校と同じで、いじめの大人版です。