楽譜の自動読み込みならスコアメーカーが便利。

著作権の切れたクラシック音楽をオルゴール化するにあたっては、楽譜データを手で打ち込むにせよ、DAWソフトに読み込まないと曲を作成することはできません。

デジタルで曲を作るには、midiというデータが必要になります。DAWは、ちょうど紙巻オルゴールと同じ理屈で、譜面上にマーク(ノートと言います)を置くと音が鳴る仕組みなっています。

このノートをちまちまとマウスで入力してもいいですし、楽器ができるのであればmidiキーボードを使って入力してもいいですが、いずれにしても結構な作業量になります。

そこで、OCRで文字をデジタル化するように、デジタル化した楽譜をデータ化できないか、と考えるのは自然な流れで、そのためのソフトがいくつかあります。しかし、ソフトがお高い。無料のものもありますが、精度がイマイチという場合も多いです。

ということで、いくつか試してみましたので、そのレビューをメモしておきます。

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MuseScore

これはネット上に楽譜データをアップロードして、解析したものをダウンロードするという使い方をします。綺麗な楽譜データでないと結構エラーが発生してしまい、使い勝手としてはイマイチでした。

しかし、綺麗な楽譜データがあるのであれば、無料なので安上がりです。

Scoremaker Zero

ピアノなど楽器や音楽教室で有名なKAWAIが作成している楽譜作成ソフトです。これに楽譜読み取り機能も装備されていて、今のところこれが一番使い勝手が良いです。

「Scoremaker Zero」には新たにAI認識が加わり、試してみた感じでは確かに精度がアップしているように感じます。でも、古い楽譜ややや複雑な楽譜に関しては認識精度が落ちる気がします。

しかも、最大のネックは、「Scoremaker Zero」がサブスクということ。月額料金が結構高いので、それをどう考えるかですね。1ヶ月だけ使用するという使い方もできるので、そうすれば安上がりかもしれません。お試し期間が15日間ありますので、じっくりと品定めできると思います。

ちなみに、買い切りタイプの「Scoremaker ver.11」が今ならまだソースネクストのサイトで購入できます。通常の楽譜であれば十分な認識精度が高いので、私はこれを使っています。グレードはプラチナムとスタンダードがありますが、スタンダードは最大パート数が16までなので、フルスコアを扱うとなると足りなくなります。また、16パートまでで十分と思っていても、パート認識精度の問題で、すべてのページを同じパートとして認識してくれるとは限りません。本来は10パートなのに、認識したパート数は24とか普通にあります。

また、プラチナムにしかない機能が豊富なので、わたしの場合はプラチナム一択でした。

しかも、たびたびセールをしますので(半額以下になるときもある)、そうなると1年未満でサブスク額を下回り、かなりお得だと思います。

起動直後
楽譜認識を起動して、PDFファイルを読み込んだところ
パート構成を認識
五線譜確認と認識実行
認識した楽譜をmildiファイルとして出力

PhotoScore Ultimate

「Finale」と並ぶ、有名な楽譜作成ソフト「Siberius」を作成しているメーカーが出しているものです。残念ながら海外のものなので、ちょっと不安があり、まだ使ってはいません。今のところ、カワイのスコアメーカーで満足しています。

手書き楽譜の認識もできるとのこと。「Siberius」を持っている人はこちらを選んでも良いかもしれません。

こういうものがある、というご紹介になります。これもソースネクストで扱っています。

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