食料安全保障、コメの工業利用で生産守れ 三石誠司氏 宮城大学教授
ポイント
○国内農業は従事者減で持続可能性が課題
○米国などは穀物をエタノール原料に活用
○コメの食用以外の用途開拓し官民支援を肥料・飼料や生産資材の高騰で、食料安全保障への関心が高まっている。その確保を理念に位置づけた改正食料・農業・農村基本法も5月に成立したが、取り組みが問われるのはこれからだ。そこで食料安全保障をめぐる国内外の状況を俯瞰(ふかん)してみたい。
2024年7月4日 日本経済新聞
コメは酒や油の原料にもなりますし、糊の原料にもなります。特に重要なのがアルコール原料への活用だと思います。
海外では、トウモロコシやサトウキビがバイオエタノールの原料として活用されています。アメリカでは、トウモロコシの需要の約半分が工業用で、そのうちの8割がエタノール用とのこと。コメも同じようにすれば、日本もエネルギーの自給率がアップします。