交通事故に遭いました。赤信号で止まっているところに、後ろから追突されました。
止まっている時の追突事故の場合、ほとんどは0：100で、追突された方には非がないとされるので、それはそれでいいのですが（前の車は避けようがないので、当たり前と言えば当たり前ですが）、いくつか困ったことが起きました。
こちらの保険会社は何もできない
こちらの過失が0の場合、保険会社が示談交渉ができません。理由は、非弁行為になるからだそうです。そうなると、あとは保険会社にお任せ、とはいかず、こちらが直接相手方の保険会社と直接やり取りすることになります。
これは意外な落とし穴です。こちらの保険会社は自分達が払うわけではないので、出る幕はないのでしょう。
今回は、相手方の保険会社の担当の方が丁寧で、スムーズに進んだので、ラッキーでした。担当によってはこじれる場合もあり、わたしも損害額算定で関わったこともあるので、いざ自分が当事者になるとちょっと身構えてしまいました。
修理費用が全額保険で支払われるわけではない
ディーラーに持ち込んで修理費用の見積もりをしてもらったところ、30万円弱になりました。
車両の後部がかなり破損していました。トランクが歪んでしまい、なんとか開けてみると、今度は完全に閉まらなくなってしまい、運転席のランプが常時半ドア状態になってしまいます。バンパーも歪んでしまったので、いずれにせよ修理が必要です。
修理に当たって問題になったのが、修理費用です。車両価格を上回る修理費用となった場合、全損扱いとなり、車両価格までしか支払われません。
はじめのうちは、いくらなんでも30万円の価値くらいはあるでしょ、とあまり深く考えていなかったのですが、蓋を開けてみると、なんとたったの17万円。これには驚きましたね。新車で購入してから10年になりますが、車は丁寧に扱っていたので、まだまだ乗れる状態です。
でも、このままでは、全損扱いになり、修理するためには、13万円をこちらが負担しなければならないということになってしまいます。こちらにはまったく非がないのですから、当然ながら納得できません。
保険会社の理屈としては、時価よりも修理費用が高くなるようであれば、時価で買った方が安くなるでしょ、ということなのですが、腑に落ちません。さすがにこの状態の車を17万円では買えないでしょ、と言いたくなります。
知り合いの弁護士さんに聞いてみると、これを争っても勝てる見込みはないとのこと。でも、たった13万円なので、何とか相手方と交渉してみようか、と作戦を考えました。
この時価よりも修理費用が高くなる問題を避けるためには、時価が下がりにくい車を買えば良いということでもあります。なので、ベンツなどの高級車ではこの問題はまず起きないそうです。
買い替えをするのとどちらが得かと考えていた矢先、気が付いたことがあります。
自分の保険を見てみると、「対物全損時修理差額費用特約」というものがありました。修理費用が時価を超えた場合に、50万円まで補償される特約だそうで、この特約が相手方にもあれば、一気に問題は解決です。
さっそく相手方の保険会社に確認してみると、加入しているとのこと。ということで、その特約を使って、修理費用の問題は無事解決しました。
「対物全損時修理差額費用特約」は特約ではなく、標準にしてもらいたいですね。
