グーグルなど、量子計算機開発の「壁」克服 エラー訂正技術改良で性能向上、初の実証
米グーグルなどは量子コンピューターの開発で大きな障害となっている計算中のエラーを訂正する技術を改良し、計算性能の向上に役立つことを初めて実証した。論文が9日付の英科学誌ネイチャーに掲載された。実用に向く量子コンピューターの開発につながる成果だ。
量子コンピューターは原子レベル以下の微小な世界で成り立つ量子力学という物理学の理論を利用する。
2024年12月10日 日本経済新聞
京都大学、量子計算機の精度向上へ 2種類の原子を利用
京都大学の高橋義朗教授と大学院生の中村勇真氏らは、原子を使う方式の量子コンピューターの計算精度を高める手法を開発した。2種類の原子を使い分け、計算中に発生するエラーを見つける。高性能な量子コンピューターの開発につながる可能性がある。
2024年12月8日 日本経済新聞
量子コンピュータの実用化が近づいてきたようです。実現すれば、プログラミング環境が劇的に変化します。
特に、AIの学習スピードが劇的にアップするので、今の生成AIよりもさらに高性能なものができるでしょうし、動画生成ももっと長尺のものが可能になると思われます。
Googleが量子計算機向けチップ 10の25乗年の計算5分で
米グーグルは9日、量子コンピューターに使う新型のチップを開発したと発表した。天文学的な時間がかかる計算を5分未満で実行できるほか、技術開発の壁となってきた計算時のエラーを劇的に減らすことに成功した。既存のスーパーコンピューターに代わる計算インフラとして、幅広い用途への実用化に道を開く。
新型チップ「Willow(ウィロウ)」を開発した。世界のランキングで上位の性能を持つ米国のスパコン「フロンティア」で10の25乗年(1の後にゼロが25個)という時間がかかっていた計算を5分未満で実行した。
グーグルは同日、同チップを用いた量子コンピューターで計算エラーを劇的に減らしたとの研究成果を発表した。計算単位である量子ビットの数を増やしても、その都度エラー率を半減させることに成功した。より大型の量子コンピューターの製造が可能になる。
2024年12月10日 日本経済新聞
と同時に、セキュリティ環境も劇的に変化してしまいます。従来のパスワード方式ではセキュリティの意味がなさなくなってしまいます。