人脈は一代限り

よく、人脈を引き継いで欲しい、という話を聞きます。

人脈は、その人が長年かけて構築してきた貴重な資産であり、特にビジネス上、さまざまな助けにもなってきたものです。だからこそ、次世代にも有効活用して欲しいと願うのも理解できます。

しかし、人脈とは、その人の個性そのものです。基本的に気が合う人の集まりですから、それをそのまま引き継ぐのは大変難しいです。というより、不可能だと思います。

気が合う、気が合わない、という選別を通して構築されてきたものなので、他人にそのまま移植したとしても、生体移植と同じですぐにしっくり来る、というものではありません。

引き継いだとしても、引き継いだ者の個性に合わせて徐々に選別され、場合によっては、まったく気が合わず疎遠になる、という段階を経て、引き継いだ人が新たに自分の人脈として新たに構築していくことになると思います。

もっとも、引き継いで欲しい、という場合、相手の年齢が相当上、ということが非常に多いため、世代感ギャップのゆえにあまりうまくいかない、というのが個人的な印象です。

なので、人脈は基本的にその人限りのものであり、結局のところ、自分でコツコツ作り上げるしかないものだと思います。そして、死んだらそれでおしまい、というはかないもの、と言えます。

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