自社株買い最高の17兆円 24年、還元活発・持ち合い解消
上場企業の自社株買いが急増している。2024年は約17兆円と前年比7割増え、3年連続で過去最高になった。東京証券取引所や投資家による資本効率改善の要請を受け、株主還元の動きが活発だ。株式持ち合い解消の受け皿にも使われる。従業員の賃上げとの両立が課題になる。
日本経済新聞が全上場企業(上場廃止を含む)の自社株取得枠の設定状況を調べたところ、24年は12月19日時点で75%増の16兆8149億円とな…
2024年12月20日 日本経済新聞
これって本来はおかしいんですけどね。
株式上場とは資金調達の手段であり、企業は株式を売り出して資金を集めて投資をしたりして事業を行います。
ところがその逆をするということは、自分の企業はこれ以上やることがありませんのでお金を返します、と言っているようなものとも言えます。
もちろん、そう話は単純ではありません。例えば資金がダブついていて、しかも株価が低迷していたら、買収の格好の餌食になってしまいます。だったら、自社株を買って、現預金と株式を減らして株価を上げた方が会社のためにもなります。しかし、それも、成長戦略がないことの裏返しであって、やはり自社株買いは成長が見込めないことを暴露しているように見えてしまいます。有望な投資先を見つけて、会社を大きくして株価を上げるというのが本来の姿です。
自社株買いは、現預金と純資産が減ってしまうのですから、会社としては小さくなってしまいます。