にっちもさっちも行かない

ケーブルTVでたまたま見た、「オープンウォーター」「オープンウォーター2」。

海に取り残され、最後はどうやら悲惨な結末になる(?。ネタバレになるので)、という映画です。

両方ともありうる話です。

1の方は、複数のグループで海のど真ん中でダイビングをしにいき、1組(夫婦)のグループが戻ってこないうちに船が帰ってしまい、水面に浮上した時には船がなく、取り残されてしまった、という話。

2の方は、クルーザーで遊びに行き、海のど真ん中で全員が海に飛び込むのですが、何と、船に上がるためのハシゴを降ろし忘れてしまい、船に上がれなくなってしまう、というマヌケな話です。甲板までの高さが結構あるので、手が届きません。何とか船に上がる方法を試しているうちに、一人また一人と死んでいきます。

1の方は、最近では、幼稚園バスでの事故が思い出されました。この映画の場合、人数を確認していたのに、カウントを間違えていました。残されたバッグやボンベを固定する紐が空いている、といった気付くチャンスがありました。

2の方は、船から海に飛び込んだら上れなくなったというマヌケな話なのですが、笑えない話でもあります。というのも、これと似た状況は日常生活でもよくあるからです。

家や車の鍵が開かずに入れなくなった、トイレに入ったらドアが固定されてしまい出られなくなった(ドアの外の荷物が倒れてきてロックされた、ノブが壊れたなど)、エレベータや電車に閉じ込められた、ということはしばしば耳にします。

登山でも、降りたら行き止まりで、戻ろうとしても急すぎて登れず、にっちもさっちもいかなくなる、という事故を聞いたことがあります。氷河のクレバスでも似たような事故がありました。落ちたら登れない落とし穴の中で死を待つしかありません。

このように、にっちもさっちも行かない、という状況は日常生活にもあちこちに潜んでいます。

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