ニデックの不適切会計

ニデックの5年分の有価証券報告書、四半期報告書から、財務データを抽出して簡易的に分析してみた結果です。

特に違和感はないように思います。

報道によれば、具体的な数字としては、取引先からの購買一時金約2億円の不適切な処理とされており、もちろんこれだけではないとは思いますが、ニデックの規模からすれば微々たるものなので、簡易分析では誤差に埋もれてしまうレベルということだと思います。

ニデック ベンフォード分析結果
Yusuke Toyohara CPA Office
粉飾決算簡易検出システム | Yusuke Toyohara CPA Office EDINET APIを使用して、全上場企業、非上場企業の有価証券報告書(訂正前)、四半期報告書(訂正前)、半期報告書(訂正前)のデータを入手し、簡易的に粉飾決算をしている...

ニデック、不適切会計の疑いで第三者委 経営陣の関与示唆する資料も

ニデックは3日、ニデック本体およびグループ会社において不適切な会計処理の可能性のある事案が見つかったと発表した。

2025年9月3日

「意見を表明しない」にしたようです。結果的には影響額としては小さいような気がしなくもないですが、悩ましいところだったと思います。数千円、数万円盗んで解雇というニュースを見ると、その金額で?と思いがちです。しかし、過去に遡って累積するととんでもない金額だったりします。発覚したのがたまたま少額で、氷山の下にも目を向けると、実は処分は妥当、となる場合もあります。ニデックの場合も、経営陣が関与しているらしいので、どこまで影響が大きくなるかはわからない部分があります。そういった面も含めて総合的な判断としての「意見を表明しない」なのだと思います。

プライム市場の「意見を表明しない」は貴重なデータです。

代表訴訟にまで発展するのでしょうね。創業者が個性豊かな方ですから、立て直しは厳しい可能性もあります。時間もあまり残されていません。

ニデックが有報提出 会計問題、監査法人は「意見不表明」

2025年9月26日 日本経済新聞
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