奈緒、心配の声に「私は大丈夫」 主演作の監督発言に本音「好きにしゃべっていいと言われたので」
俳優・奈緒が5日、都内で行われた主演映画『先生の白い嘘』の公開初日舞台あいさつに登壇し、インティマシーコーディネーターの起用をめぐる心配の声に対し、思いを語った。
今作は2013年から17年まで「月刊モーニング・ツー」(講談社)で連載された、鳥飼茜氏の同名漫画(全8巻)が原作。ひとりの女性が抱える「自らの性に対する矛盾した感情」や、男女間に存在する「性の格差」に向き合う姿を描くことで、人の根底にある醜さと美しさを映し出したヒューマンドラマとなっている。男女の性差に翻弄(ほんろう)され葛藤する主人公の高校教師・原美鈴を奈緒が演じる。
インティマシーコーディネーターとは、映像作品などで性的な描写をする際、俳優や制作スタッフが安心して作品づくりに取り組めるよう、肉体的、精神的にサポートする役割を担う。今作をめぐっては、奈緒がインティマシーコーディネーターの採用を希望したものの、三木監督の希望によって設置しなかったことが明らかになり、物議を醸していた。
2024/7/5 ORICON NEWS
監督の方が、不用意な発言をしたという内容で謝罪してさらに炎上しているようです。「謝罪のポイントがずれている」「不用意な発言が問題ではなく、インティマシーコーディネーターの採用希望を拒絶したことが問題」ということのようです。
確かに、この監督は不用意な発言をしたと思います。自分からバラさなければわからなかったことをわざわざ喋ってしまったのですから、まさに「不用意な発言をした」と率直に思っているでしょう。口は災いの元です。
わたしも、このような騒動になるまで、インティマシーコーディネーターというものの存在を知りませんでした。そういう意味では、広く認知されるきっかけになりましたから、今回の騒動は意義があったと思います。今後、監督は俳優からの要請があった場合、拒絶するのは大きなリスクにつながることになることがわかりました。
確かに、俳優との間に仲介者が入れば、やりづらくなる面があるというのは理解できます。直接話した方が早いというのは確かでしょう。でも、仲介が入るのは撮影の一部でしょうし、特定の場面での配慮がそれほどの負担になるということはないと思います。それよりもやはり俳優の労働環境を快適に保つ、ということを最優先すべきだと思います。そうしないと、次に受けてもらえなくなってしまいます。あの監督とは二度とやりたくない、となってしまいますから。
今回の映画もすでにかなりの数の女優からオファーを断られたそうです。そういう状況では、最大限の配慮をすべきだったと思います。
今までは大丈夫だったから、というのは今では非常に大きなリスクにつながります。しかも、今まで大丈夫だった、というのは昭和の時代の話ではなく、つい最近、ということも増えてきています。人間はどうしても過去の経験で判断しがちなので、これは自分自身もそうですが、「まさかそれがアウトになるとは」、と後悔する前に常に知識のアップデートをしていかなければと感じています。変化が早いので、たとえ20代であっても、その考えは古い、となりつつあります。(特に、AI登場前とAI登場後の考え方の変化の落差はとても大きい。)