ジブリ風のAI画像をあちこちで見るようになりました。
もちろん、作風、画風自体には著作権はありません。誰もが誰かが描いた絵の影響を受けます。誰の絵も見ずに画家になることなどあり得ません。作風自体に著作権があると、後世の人の作品はすべて模倣となってしまいます。
これはアイデア自体には特許権がないのと同じです。アイデアを具体化して初めて知的財産権の話になります。
ただし、この前提は、その人の努力によって最初は模倣から始まり、次第に自分の作風を作り上げていく、という点にあります。画集を買ったり、絵画展に観に行くといった、コストも発生します。
これに対して、生成AIを使えば、誰しもが苦労もせず、お金もほとんどかけずに、一瞬で似たような作風の絵を作ることができる点に違和感を感じているのだと思います。
長年かけて築き上げた画風を一瞬で真似されてしまう。これでは、搾取と一緒であろうと。
AI製のジブリ風画像が世界で流行、「作風」保護の議論再燃
米オープンAIの生成AI(人工知能)アプリがつくった「スタジオジブリ風の画像」が流行している。個人だけでなく世界の政府機関、軍にまで利用が広がる。作風を似せた画像に対する批判の声もクリエーターなど作り手側で高まっており、作風も著作権で守るべきだという議論が再燃している。
2025年4月11日 日本経済新聞