目の前に出されるまで欲しいものはわからない

あればいいなを商品化 NTT東系、生成AIで中小橋渡し

NTT東日本子会社でデジタルトランスフォーメーション(DX)支援を手掛けるNTT DXパートナー(東京・新宿)は24日、生成AI(人工知能)を使った商品開発プラットフォームを立ち上げると発表した。消費者の要望をもとにAIが架空の商品をつくり、その中から商品化できそうなものを中小企業が選ぶ仕組みだ。人材不足に直面するメーカーの橋渡し役となり、地域経済の活性化につなげる。

2024年7月24日 日本経済新聞

この方法では、ちょっとした改善しかできないでしょう。iPhoneのような商品は出てくることはないと断言できます。

消費者は、目の前に商品を出されて初めて、「これが欲しかったんだよ」と言うものです。

わたしも、漠然とした要望を聞いて、おそらくこういうものを期待しているのだろう、と推測して提示すると、「そうそう、こういうものが欲しかったんだよ」という言葉を頂戴します。喜んでいただけたので、それで良しとしていますが、おそらくわかっていないことが多いと思います。

消費者の要望を聞いただけでは、iPhoneは登場しなかったでしょう。馬車の延長線上に自動車が登場しなかったのと同じです。

もし顧客に要望を聞いていたら、彼らは「もっと速い馬が欲しい」と答えただろう。
ヘンリー・フォード

新規商品は既存商品の延長線にはなく、不連続に登場し、それは消費者の想像を超えているものです。

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