競合への転職禁止をしたがる理由はよくわかります。自社の事情を知りすぎているので、ライバル会社に行かれては困ってしまいます。
しかし、従業員からすれば、今まで身に付けた知識をスキルを活かすチャンスを失ってしまいます。結果として、退職することが不利になり、雇用の流動性を失ってしまいます。なので、日本でもあまりに不合理な競業避止義務は「職業選択の自由」を奪うものとして、一定程度制限されています。
いくら育ててもらった恩義があるといっても、問題のある企業に結果として止まらざるを得ない、というのは奴隷契約と同じになってしまいます。新陳代謝も進みません。過度な「競合への転職禁止」はデメリットの方が大きいという意見には納得です。
「競合への転職禁止」の害 サラ・オコナー
従業員が退職後どこで働くかについて、雇用主はどこまで制限できるのか。近年、幅広い国の政策担当者が同じ答えにたどり着いている。今ほど制限すべきではないという答えだ。
経済協力開発機構(OECD)の最近の見解によると、雇用契約に競業避止義務の条項が盛り込まれる割合は今や「驚くほど高い」。
2025年6月23日 日本経済新聞