経営本はこれだけ読めばOK

世の中には経営に関する本で溢れかえっていますが、エッセンスだけを取り出すと、実はどれも同じようなことを語っているにすぎません。

そして、そのエッセンスを最も簡潔に、系統立てて記述しているのが中国の古典「孫子」です。なので、この本さえ熟読すれば経営の要諦を掴むことができます。

しかも、この「孫子」はとても薄いのですぐに読めます。わたしも大袈裟ではなく、今までに1000回以上は読み込みましたので、途中から原文である漢文を読んでしました。この方がさらにページ数が少なくなるので、もっと早く読めます。

ついにはライフワークとして、独自の訳文まで作成しました。

目次

孫子の概要

孫子は全部で13篇あります。各篇の概要をざっくりと書くと以下のようになります。

始計篇 第一環境分析、計画の策定
作戦篇 第二財務計画、損益計画
謀攻篇 第三具体的な戦略立案、ライバルや関係先との交渉、リーダーの資質、組織について。
形 篇 第四攻めと守り、具体的な事業計画、戦術立案について。
勢 篇 第五正攻法と奇法、臨機応変に対処することについて。
虚実篇 第六常にライバルの裏をかき、いかに自分に有利に、敵を不利にするかについて。
軍争篇 第七ライバルにいかに先んじるか(武田信玄の風林火山はここが出典)、いわゆる先手必勝について。
九変篇 第八失敗の原則、あらかじめどの程度の損害が生じるか算段しておくことの大切さについて。
行軍篇 第九実際に始めた場合、どのように戦うべきかの具体的な戦術と相手をよく観察し分析することの大切さについて。
地形篇 第十地の利と、リーダーのあるべき姿について。
九地篇 第十一今、どのステージにいるのか、そのステージに応じた心構えと戦術について。
火攻篇 第十二相手に大きな打撃を与える、戦況を大きく左右する戦術について。
間謀篇 第十三情報の重要性と、いかに情報を集めるか、その方法論について。

計画の策定、財務計画、組織とリーダー論、利益と損失の勘定、ライバルより有利になるよう、情報を集めたり、戦術を決めたりする方法論、地の利と今どのステージいてどこまで深入りしているのか、ステージに応じた戦い方について、相手に大きな打撃を与える戦術についての注意点(例えば、M&Aなどが当てはまるかもしれません)、これらは経営にもすべて当てはまるもので、しかもどれも本質を突いたものばかりです。重要なものをこれでもかと凝縮するとこの一冊になる、というのが「孫子」のすごいところです。

ぜひ、何度も読むことをおすすめします。

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