光合成は効率が良い

水素製造を効率よく 信州大、人工光合成で世界最大規模 水とCO2原料に

二酸化炭素(CO2)と水から太陽光の力で、エネルギーや化学原料を作る人工光合成の実用化に向けて、大規模な実証が始まる。信州大学は2025年度、長野県飯田市に従来の30倍で世界最大級の実証施設を作る。脱炭素に役立つ水素を安く大量に生産する技術を開発する。

2024年9月10日 日本経済新聞

植物がおこなっている光合成は、大雑把に言うと、太陽光を利用して空気中の水、二酸化炭素と根から吸収した水、養分(リン、窒素、カリウムなど)から酸素とデンプンを作り出します。これを工業化できれば、太陽光と水、二酸化炭素というほぼ無尽蔵にある資源から有用な物質を大量に製造することが可能になります。

特に、水から酸素を水素を取り出すには電気分解という方法がありますが、電気という外部エネルギーが必要になってしまいます。太陽光発電で賄うにしても、ロスが発生してしまいますから、電気を間に挟むのではなくダイレクトに光合成で行うことができれば、低コストが実現できます。

ちなみに、二酸化炭素を減らすのであれば、人工光合成を行うよりも、森を増やした方が早いです。なんといっても、植物は放置していても勝手に生えてきます。特に雑草の繁殖力はすごいです。これほど効率の良い仕組みはありません。

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