AI、知財の学習なら原則規制せず 創作物は「人の発明」
内閣府は28日、生成AI(人工知能)と知的財産保護のあり方を議論する「AI時代の知的財産権検討会」の中間とりまとめを公表した。知財権についてAIに学習させる段階では原則、権利侵害は発生しないと整理した。
法規制の強化でなく、技術対策や対価還元と組み合わせて権利者を守る考えを示した。クリエーターなどには実効性を疑問視する意見もある。
データ入力などの学習段階と、画像・音声・文章などを出力する生成・利用段階にわけて考え方をまとめた。意匠法や商標法、不正競争防止法において、学習段階は原則規制の対象外になると明記した。
2024年5月28日 日本経済新聞
これは、順当だと思います。人間だって、誰かの創作物から学習し、時には真似しているわけで、AIに学習させる段階ではやっていることは何も変わりません。
ただし、理屈ではそうかもしれませんが、納得がいかないのも理解できます。巨大IT企業が情報をタダで吸い上げ、それをもとに学習して、ChatGPTなどのサブスクリプションで収益を上げているとなると、これを搾取と言わずして何という、ということだと思います。
AIが人間の能力を遥かに超えた学習能力を手に入れてしまったということが問題なので(人間が数億枚の画像を学習したり、世界中の文書を読むなど不可能。1日1冊本を読むとして、1年でわずか365冊しか読めません。)、それはこれからの議論になるのでしょうね。